ショスタコービッチ生誕１００年

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　　　　　　　　　　　BBC English で英語を学ぶ
　　　　　　　　　　　　第175回　Sep.25.2006
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━━[語句の説明]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


　scored a great success
　　非常に人気があって成功した、非常な成功を記録した


　viciously attacked
　　厳しい批判を受けた、悪意ある攻撃を受けた


　liable
　　ここでは、…のような


　propaganda
　　ある理論や実践を広めるのに使われる組織されたパブリシティプログラム
や選択された情報(普通は否定的な含みがある)、プロパガンダ


　turned on its head
　　反対に変わった


　controversial account
　　論争され意見の不一致が見出される話や説明、論争的説明


　dissident
　　政府との意見の不一致、反体制の人々


　seized on
　　使われた


　a wordless abstract medium
　　ここでは、音楽、すなはち、言葉や画像など具体的なものが何もない芸術、
言葉のない抽象的な媒体


　denunciations
　　誰かや何かを批判する公の声明、公然の非難、告発


━━[テキスト試訳]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


　ショスタコービッチ生誕１００年


　１９３０年代半ば、ショスタコービッチは、オペラ「ムツェンスク郡のマク
ベス夫人」で大成功を収めた。その後1936年初めのある日、プラウダ紙のスタ
ーリン自身のものとされる「音楽でなく荒唐無稽(Muddle not Music)」と題す
るレヴューで、激しく攻撃された。当局に不満を与えた芸術家は、ただ消える
だけのように思われた時代であったので、ショスタコーヴィッチは、非常な危
機の中にあったが、彼は生き延びた。恐らく、ソヴィエト映画やプロパガンダ
の彼の人気のある作品のためだっただろう。


　1875年の死の時までは、彼は確固たるソヴィエトの芸術家(作曲家)と見られ
ていたが、数年後、彼の評価は、「証言(Testimony)」と呼ばれる非常に論争
を呼んだ彼の生涯の解説文書の出版によって正反対になった。これは、ショス
タコーヴィッチは密かにスターリンとソヴィエト体制を憎み、彼の作品には隠
された反政府メッセージが含まれているというものであった。西洋の批評家た
ちは、反共産主義者ショスタコーヴィッチというこの新しいイメージを用いた
が、恐怖の風土の下で、私的なモチーフを解釈することがいかに難しいかを指
摘する人もいた。


　確かに、ショスタコーヴィッチは、解釈が極めて主観的な言葉のない抽象的
な媒体、音楽で仕事をしたことは幸運であった。しかし、初めから彼の作品を
聞いていた人々の中には、彼の作品に反対の力を見出した人も何人かいたよう
に思われる。しかし、党と最高ソヴィエトのメンバーとして、ショスタコーヴ
ィッチは、反政府の意見を放棄させるために彼の名を記すのが許されてもいた。
確かに、これほど過激な再評価が行なわれた作曲家は誰もいないだろう。しか
し、彼の１５の交響曲とより小さな規模の室内楽は、彼をして当時の音楽家作
曲家の巨人にしたことは議論の余地はない。彼の芸術の中にどんな政治的な意
味を私たちが見つけようとも。


　Lawrence Pollard, BBC


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