’High time’ and ’Let’s’

━━[BBC English]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■■■■■■■◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■■■■■■■■
            Ask about English 第6回
               Oct.20.2005
■■■■■■■■◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■■■■■■■■

━━[BBC English]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このメルマガは、BBC World Serviceの Learning English - Ask about
Englishを日本語でしたものです。

 オリジナルは以下のページにあります。音声で聞くこともできます。


 今日のテキスト
 Learning English - Words in the News
 http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/radio/specials/1535_questionanswer/page2.shtml

 このメルマガの登録解除はこちら
 メルマ!(melma!) http://www.melma.com/backnumber_146135/
 カプライト     http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/11022.html


━━[質問]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 A question from Abdalla Salih:

 'Let's go home'と 'It's high time we went home'ではどちらが正し
いのでしょうか。また、なぜ後の文では、'go'の過去形を使うのでしょう
か。


━━[解説]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 Callum Robertson answers:

 "It's high time we went "と "Let's go"といずれが正しいかというの
は、とても面白い質問です。先ず言っておかなければならないことは、い
ずれも文法的には正しいということです。両方とも正しい英語の例だとい
うことです。英語には、ほぼ同じことを別の言い方ですることがよくあり
ます。どちらの言い方を使うかは、状況によります。誰に話かけているか、
また、音の響きの好みや、あなた自身の話し方のスタイルによって。

 それぞれの文を少し詳しく見て、使われる状況を説明しましょう。

 先ず、"let's"ですが、これは、 "Let us"の一般的な短縮形です。この
後に、"to"のない不定詞が続き、普通くだけた提案勧誘の表現です。提案
勧誘で用いられるとき、"shall we?"がよく付きます。

 パーティに参加していると想像してみてください。もう夜も遅く、あな
たは疲れ、明日は仕事に行かなければなりません。そこには友人たちがい
て、もう遅いので家に帰りたいと思っています。そんなとき、あなたは、
友人に "Let's go, shall we?"と言うかもしれません。帰りたくて、友人
に一緒に帰って欲しいのです。"Let's go, shall we?" それは、本当は、
何かするように言う命令ではなく、家に帰りたいのだがと言う丁寧な提案
誘いの仕方です。

 "Let's go!"とだけ言うときは、より命令的で、家に帰ると決めて、話
しかけている人が言われたことをするのを期待しています。親が子供に話
しかけている場面かも知れません。"Come on kids, let's go."とか。し
かし、"let's go"と "let's go, shall we?"との間に本当は違いはありま
せん。本当は、声の調子や話しかけている人との関係によるのです。

 さて、アブダラさんの質問にあるもう一つの語句は、"It's high time
we went"でした。これは、非常に珍しい構文です。というのも、過去形

  • 動詞 "to go."の過去 - "went"のように見えるからです。 - "It's

high time we went." - ここで珍しいというのは、この文は過去のことを
少しも言っていないからです。多くのいろいろな語句がありますが、すべ
てここにある "time"という単語を使っています。

 例を挙げてみましょう。 - "It's high time we went", 他にこう言う
こともできます。

 - It's time we went,(家に帰るときだよ) あるいは
 - It's about time we went.(そろそろ家に帰るときだよ)

 また、同様に進行形を使うこともできます。

 - It's time we were going.
 - It's about time we were going.
 - It's high time we were going.(もう家に帰るときだよ)

 これらの例の過去形は、動詞の仮定法の形だと思います。仮定法は、し
ばしば、現実でない想像した状況で用いられます。それは、次のような条
件文で明らかに見ることができるでしょう。

 "If I were you, I'd change my job".(私があなたなら、仕事を変える)

 普通、代名詞 "I"の後に "were"という形を見ることは期待しないでし
ょう。動詞が過去形であればそうでしょう。しかし、"If I were you"の
中にある "I were"は、仮定法過去の正しい形です。それが、ここで用い
られています。というのも、明らかに、私はあなたではなく、あなたでは
あり得ないからです。つまり、想像された非現実の状況だから - "If I
were you."となっているのです。それは、'time'という単語の後の表現の
中で用いられているのと同じ形です。

 しかし、正直言って、これを覚えようとしたり、文が仮定文かどうかち
ゃんと理解しようなどと考える必要はないでしょう。

 上で述べた時間の表現は決まり文句として覚えておけばいいのです。そ
れらはすべてほとんど同じ意味です。極めてフォーマルな用法で、何かが
起こる(する)時間であるということを述べています。例えば、親は子供た
ちに、"it's time you went to bed!"(寝る時間よ!)と言うでしょう。そ
の意味は、"I want you to go to bed"(あなたに寝てもらいたい)です。

 パーティの状況では、上で述べたように、"let's go!"とも言えますが、
"It's time we went."と言うこともできます。恐らく列車の遅れないよう
に時計を見ながらそう言っている人が想像できるでしょう。

 また、状況が少し緊急なときには、 "It's high time"という表現を使
います。"It's high time we left - come on or we'll miss the train."
(もう帰るときだ。さあ、そうでないと列車に遅れるよ) これは、そうす
ることが非常に重要だという意味です。あるいは、また、今度は年長の子
供に親はこう言うでしょう。"It's high time you found a job, young
man!"(もう仕事を見つける頃よ)

 要約しますと、

 "Let's go"は、くだけた提案勧誘あるいは丁寧な命令を表す。

 "It's high time"は、何かをすぐにする、今することが重要だというこ
とを表現するフォーマルな言い方です。

 では、そろそろこの回答も終わりにしましょう、


━━[Related Webpages]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 BBC  http://www.bbc.co.uk/
 BBC World Service
   http://www.bbc.co.uk/worldservice/index.shtml
 BBC World Service - Learning English
   http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/

 TeleScope WebPage--MySouda Information Page
   http://www2m.biglobe.ne.jp/~m-souda/index.html (English)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[BBC English]━━━
  ================== * Ask about English * ===================
     ■発行人:文責:TeleScope   ■発行:MySouda
   ======================================================
====================================================================
 Copyright 2005.SOUDA Masaaki(AIHARA Hiroaki) All rights reserved.
====================================================================
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[BBC English]━━━